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街歩きイベント ~遠くてちかい釜ヶ崎~

こんにちは!スタッフの安部です。
先日9/15(日)に、釜ヶ崎街歩きイベントを行いましたので、その様子をレポートします。


▲JR新今宮駅。観光客の方が多い印象でした。

集合場所は新今宮駅。
歩き出してまず目に留まるのが、たくさんの宿泊施設。1泊1000円代のところも多くありました。
出稼ぎの方が多いという釜ヶ崎。
かつてはドヤ、と呼ばれた宿泊施設は、数は少なくなったものの、まだ残っているそうです。

宿泊施設や50円自販機に注目しながら歩いていると、あいりん総合センターへ到着。
耐震問題で閉鎖されており、隣には新しい集合住宅などの施設が。
この地域の移り変わりを感じます。

つぎに、三角公園・四角公園と呼ばれる公園へ。
以前はたくさんの方が住んでいらっしゃったそうですが、現在は住んでいる人は少ないそうで、
どちらかというと地域の方の休憩場所、といった様子でした。

個人的に凄く印象に残っているのが、
「自分をダメだと感じているときに、大阪駅の商業施設に入るのがすごく後ろめたかった。
でも釜ヶ崎は居やすかった。
同じように感じている人たちにとって、街が新しく綺麗になっていくことは、どういう意味を持つのか。」
というお話。
TOB塾も“居やすい場所”を目指していますが、
それってどういうことなんだろう?と改めて考えるきっかけを頂いた気がします。


▲現在も使われているテレビ塔。日本でここだけかも?

その後、関係者の方のご厚意でシェルター内を見学させていただきました。
夜寝る場所がない方が宿泊するシェルター。
シェルター内は清潔そのもので、多くのスタッフの方が働いていらっしゃいました。

シェルター前では数人の男性がお話しをしていて、
「ソフトクリームとアイスクリームは違うよなあ!」
というなんともほんわかした会話が。
それを聞いて、なんだか、ここにいる人も私と大きく変わらないんだな、と感じました。
きっと、自分でも知らず知らずのうちに“釜ヶ崎のイメージ”というものを作り出し、自分とは違う人が暮らしているところ、と線を引いていたんでしょうね。
出来るだけフラットにありたい、と思っていても、気づかぬうちに心の中で生まれてしまう“イメージ”の押し付け。
無いことには出来ないですが、いつでも心の中に生まれうる、ということは意識しておきたいなあ。


そのあとも、こどもの里、ココルーム、ひと花センターなど、地域の人々を支える施設を見学させていただきました。
どの施設も、利用している方々がとてもフレンドリーで、友だちの家やおばあちゃんの家のような雰囲気。
どこか懐かしい気持ちになりました。

また、猫を供養する松乃木大明神、飛田新地で亡くなった方の慰霊碑などのお話もしてくださいました。


▲昔は三味線を作るために野良猫を捕まえて皮をはいでいたそうです

このような機会がないと見聞きすることがなかったであろうものに、たくさん触れさせていただいた1日でした。
あまりの盛りだくさん具合に、イベント直後はすぐに感想が出てこないほど。
でもきっと、それぞれ色んなことを感じ、考えた日になったことでしょう。
案内してくださった小林さん、施設内を見学させてくださったみなさま、本当にありがとうございました。

10月5日・6日には、寄せ場交流会という交流の場も設けられるそうです。
興味のある方はそちらもぜひ!







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