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TOB塾の秋!読書の秋!

こんにちは、学生ライターの益永です。
今回は読書の秋!ということで、かなり唐突ですが書籍を紹介します。
個人的に塾生にも読んでほしい3冊。興味と時間があれば是非どうぞ!

 


おすすめ書籍その1 ─ 「失はれる物語」 乙一 著
 
目覚めると、すべての感覚がなくなっていた ───
 
いつもと変わらない通勤の道中、居眠り運転のトラックに衝突された男。
目覚めたとき、男の身体からは右腕の皮膚感覚を除いてすべての感覚が失われていた。
 
ピアノに長けた妻は、やがて見舞いのたび男の腕を鍵盤に見立て演奏するようになる。
音楽に疎かった夫だが、妻の指の動きから感情のわずかな機微さえ感じとりはじめた。
演奏を通して伝わる妻の苦しみ、身体の不自由な自分が、妻の自由を奪うことへの自責。
そうしてある日、男は、自分が妻にできるたった一つのことを思いつくのだが…
 
ある日突然、すべての感覚を奪われたら?
当たり前のことが、当たり前でなくなったとき、人は何を思い、どんな決断をするのか。
そんな普段の生活では考えないようなことを、改めて考えるきっかけをくれる小説です。

 


 
おすすめ書籍その2 ─ 「真夜中のパン屋さん」 大沼紀子 著
 
「パンはなあ、いつでも、誰にでも平等に美味しい食べ物なんやで」
 
放任主義の母に育てられ、高校生にしてまたもや住むところをなくした希美。
そんな折に、深夜だけに営業する珍しいパン屋に居候することになった。
 
営業時間が特殊なパン屋ゆえに、買いに来るお客さんも変わった人ばかり。
引きこもりの脚本家に、虐待疑惑がある小学生…
希美はパン屋の仕事を手伝うなかで、様々な事情を抱えた人々と出会う。
心を閉ざしていた希美も、人々との関わりの中で少しずつ笑顔を取り戻していく。
 
帰る家はあっても、どこかやり場のないストレスに誰もが悩まされる十代の季節。
そんな年頃の苦しさをそっとすくって「わかるよ」といってくれるようなお話です。

 


 
おすすめ書籍その3 ─ 「君が笑えば」 小手鞠るい 著
 
気づいたら、ここにいた ───
 
ジャズピアニストの少女と、世界中を飛び回るカメラマンの青年。
かつて恋に落ちた二人が、様々な人や場所、偶然を重ねて再会する物語。
 
まだ幼い頃の少女が、旅立つ彼を追ってコスタリカへ渡航する場面の描写は秀逸の一言。
故郷しか知らない少女が、恋の力に突き動かされ、たった一人カリブ海を渡る躍動感。
まるでページごしに目を刺してくるような、光り輝くコスタリカの空と海との青さ。
 
「エネルギーさえあれば人はどこへでも行ける」
 
幼い瞳を輝かせてカリブ海を望む少女の姿は、読む人をそんな気にさせてくれます。
胸の奥にある海外への強い憧れ、広い世界への好奇心をくすぐられるお話です。
 
また、主題はロマンスですが、周囲の魅力的な登場人物も見どころのひとつです。

 


 
以上、学生ライター益永おすすめの書籍3冊の紹介でした!
少しずつ秋の深まりを感じる今日この頃。冬まではまだまだ時間がたくさんあります。
生活のなかで本に触れられるお時間があればぜひ、読んでみてください!それでは!

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