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【プレス掲載】2017年3月23日朝日新聞朝刊

「高校中退はスタート」進路に希望を
2017年3月23日朝日新聞朝刊

26日 大阪・梅田でイベント
 「中退はスタートだ」。高校を辞めたことがある社会人らが、かつての葛藤や目標の作り方について語るイベントが26日、高校中退者数が全国最多の大阪で開かれる。経験者の言葉で進路に希望を持ってもらい、励ますことが目的で、悩みの相談にも応じる。
 兵庫県西宮市で高校中退者向けの「TOB塾」を運営する、一般社団法人new-lookが主催。中退後は社会とのつながりが切れ、引きこもりなどにつながる傾向がある、と山口真史代表(35)はいう。「色々な生き方があり、中退という選択で人生が行き詰まるわけではないと伝えたい」
 一方で、労働政策研究・研修機構の分析によると、高校中退者の失業率は高卒の倍以上、正社員の割合は高卒の半分以下といい、収入面で不利に働きやすいのが実情だ。このため、海上では高卒程度認定試験(旧大検)の説明にも時間を割く。
 イベントは午後1時から、大阪市北区の梅田スカイビル「タワーイースト9階会議室」で。中退を経験した社会人やNPOの代表者ら約10人がそれぞれ、一歩を踏み出したターニングポイントなどを紹介。来場者の悩みを聞く交流会もある。
 高校中退者や不登校の生徒は入場無料。それ以外は学生500円、一般千円。申し込みはウェブ上の専用フォーム(https://goo.gl/iU4srn)か、new-look(電話0798・56・7139)へ。

経験語る塾講師の三上鉄人さん



何度も挫折……「多様な人生あっていい」
 イベント当日、登壇するTOB塾講師の三上鉄人さん(33)=西宮市。自らの経験を語ることで「悩みを分かち合いたい」という。

自活後ゲーム没頭
 大阪府内の中学2年生だったとき、不登校気味になった。周囲に合わせて高校に進んだものの、つまらなさしか感じず、1年生の夏休み明けに中退した。ガソリンスタンドでアルバイトをし、給料はゲームセンターにつぎ込んだ。18歳で家を出て自活してからもゲームに没頭。食費にも事欠き、しょうゆをつけたトイレットペーパーや木の葉を食べることもあった。
 そんな暮らしに空しさを感じ、ゲームと隔絶できる環境を求めて、北海道で住み込みの酪農の仕事を始めた。えさを食べ、乳を搾られ、寝起きする毎日を全うする牛を見て「人も飯と屋根があればいい、と思うようになった」。

定時制 わいた興味
 
1年で東京に移住。冷凍倉庫で夜勤をし、淡々と暮らすつもりだった。だが、物や娯楽にあふれた都会の生活に浮かれてしまった。「北海道とのギャップがすごく、ハンバーガーが売られているだけでテンションが上がった」。気軽にできるネットゲームも始め、気づくとゲーム漬けの日々に戻っていた。
 「これではダメだ」。5年経っても、ほかにやりたいことが見つからず、焦った。目標ができたときに備え、せめて高卒資格をとろうと思い立ち、大阪に帰郷。26歳で、新聞配達をしながら定時制高校に通った。人間の成長に興味がわいて、専門学校で幼稚園教諭の免許を取得。卒業後はフリースクールのスタッフなどを経て、昨年からTOB塾で各教科を教えている。
 「同じように苦しむ若者に、何度も挫折した僕を見てほしい。ダメな大人も割と楽しく生きられると希望を持ってもらい、多様な人生があっていいと伝えたい。そして、一緒に成長できればうれしい」

【後藤 泰良】

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