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【プレス掲載】2018年3月13日日本経済新聞夕刊

挑む人「高校中退者に寄り添う」
new-look代表理事 山口真史さん(36)
2018年3月13日日本経済新聞夕刊


 
 高校を中退した若者の進路選択を支援する一般社団法人「new-look」(兵庫県西宮市)を2013年に発足させた。自信をなくした若者の人生相談に乗り、未来を思い描く手助けをする。法人は個別で学習指導する「TOB塾」も運営。大学や専門学校への一歩を後押しする。
 これまでに約100人が通い、大半が高校卒業認定試験を受けて進学した。人間関係や学業のつまずきなど中退の理由は様々だが「本人にはどれもこれも大事件」。中退に負い目を感じ、失敗を恐れる若者に「どう生きたいのか」とじっくり問い掛けながら、夢をかなえる具体的な手段をともに模索する。
 奈良県で生まれ育ち、高専に進んだものの、学校になじめず中退。関西学院大学に入り直して就職した人材派遣会社で、新人教育にやりがいを見いだした。教員免許を取得後、就職先に選んだ高校で目に付いたのは、環境に溶け込めないでいる生徒たち。独立して若者をサポートする団体を設立しようと決意した。
 夜回り活動を通じた中退者との積極的な交流を進める。夜の繁華街で若者に声を掛けては塾に誘い、夜の飲食店を訪れては雇用主の協力を取り付けて開店前の出張授業を行う。シングルマザーの支援になれば、と始めて託児サービスを利用し、子連れ通塾する女性もいる。社会で活躍する中退経験者の”先輩”を自認。「中退はスタート」。都用なキャリアを肯定し続けている。
【大阪社会部 松浦奈美】

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