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平成31年度第1回親の会

先日6月15日土曜日に西宮市交流センターにて、塾生の保護者の方を対象に親の会を実施しました。当日は雨の中、多くの保護者の方にご参加いただきました。本当にありがとうございました。
その様子を少しだけご紹介します!

今回のテーマは、進路。ということで前半は、卒塾生の進路例をご紹介しました。
高校に行っていると「あの先輩〇〇大に行くんだってー」なんて話を聞いて、自分の進路を具体的にイメージしやすくなったりしますね。TOB塾はそのような機会が少ない塾生もいますので、今までの塾生はどんな経緯でどんな進路を選んでいったのか、可能なかぎり具体的にお話しさせていただきました。
最初はみなさん緊張気味の空気でしたが、リアルな進路選択の経緯を聞いて、なるほどーといった様子で頷いて下さる方もいらっしゃいました。今回は「そりゃあこの子だったら受かるだろうけど、うちの子の参考にはならないかな」ということのないよう、担当スタッフが進路例選びにも配慮しました。身近なこととして感じていただけたら幸いです。



後半はフリートーク。今回は塾生の年齢別で、中学生・高校生・受験生に分かれてお話ししていただきました。フリートークでは、ご家庭での様子や具体的な心配事などが出てくる中で、あるある!と共感し合ったり、こう対応してきたよ!という経験談を共有し合ったり。
フリートークは40分でしたが、終了後もお話しされている姿も見られました。保護者さんからは、普段似た状況にある者同士で話す機会がないけど、今日話してみてひとりじゃないと思えた、というお声もいただき、このような時間をつくってよかった!と感じました!

今回参加してくださった保護者のみなさま、お天気の悪いなか足を運んでくださり、本当にありがとうございました。
今後も親の会は定期的に実施していく予定ですので、また是非ご参加ください!

阪急うめだ本店で展示中!

こんにちは!スタッフの安部です。
雨の日が多くなり、少し気温も落ち着いて過ごしやすくなりましたね。TOB塾はこれから、保護者会・塾生のNPO法人訪問イベントなど、イベント盛りだくさんです。後日そちらの様子もアップしますので、ぜひお楽しみに!

ところで現在、阪急うめだ本店9階・12階で、new-lookの活動を紹介していただいています!私もさっそく見に行ってきました!


▲地域にチャリティー文化を、と活動されているHOサンタさんのチャリティーガイドに掲載していただきました

人通りの多い場所で、私が見ている間にも寄付をしてくださっている方がいらっしゃいました。ありがとうございます!

中退や不登校の方は学生と違って、ここに行けば会える、という場所がありませんから、こちらから会いに行くのがなかなか難しいという現実があります。ですので、このような展示を通してnew-lookの活動を知って下さる方がひとりでも増えたら嬉しいな、と思います。
6月末まで展示されていますので、阪急うめだ本店に行かれた際はぜひお立ち寄りください!

高認があるじゃん!に代表山口のインタビュー掲載

こんにちは!スタッフの安部です。
夏の高卒認定試験まであと2ヶ月ほどとなり、自習時間を増やしたり、今まで通り取り組んだり、生活や気持ちを改めて見つめたり、塾生がそれぞれのやり方でアプローチしている様子を見て、本当に進み方って人それぞれだなーと深く感じています。

さて、本屋さんの高認コーナーに必ずと言ってもいいくらい置いてある高卒認定試験ガイドブック「高認があるじゃん!」に、代表山口のインタビューが掲載されました!
それにしても、高認があるじゃん!っていい名前ですよね。みんなが、高認があるじゃん!という気持ちで選択肢として自然に考えるようになったら、色々変わりそうな気がします。


▲左は昨年度版。山口のインタビューは右の2019-2020年版に掲載されています。

今回は、TOB塾の取り組みのうちのひとつであるPACサポートについて取り上げていただきました。PACサポートでは、ひとり親家庭の親御さんを対象に、高卒認定取得やその後の進路のサポートを行っています。こちらのブログでも詳しく書いていますので、ぜひご覧ください。→子育て×高校中退という現実

「高認があるじゃん!」の2019-2020年版、書店で見つけた際は、ぜひお手に取ってみて下さいねー!



自習室があたらしく!

こんにちは!TOB塾スタッフの安部です。

5月は、高卒認定試験の願書提出や、全国統一模試などがありましたので、目標を再確認した塾生もいたと思います。次の目標に向けて進んでいる塾生を応援すべく、TOB塾の自習室も生まれ変わりました!


▲以前の自習室。長机をシェアして使っていました。


▲新しい自習室。ひとりひとりスペースが区切られています。

ご覧の通り、より集中しやすいスペースになりました!毎日自習室に来てくれている塾生もいて、嬉しい限りです。

以前のように長机で勉強したい塾生は、1階の交流スペースで自習をしています。色んなニーズに対応しているところが、自習ひとつとっても、TOB塾らしいですね。

家で自習するつもりだったのに出来なかった。そんな失敗体験が積み重なると、どうせ自分は勉強できない、という気持ちになってしまいがち。でも実は家の環境が自習に適していなかっただけ、なんてこともあると思います。
塾生のみなさーん!自習しに来てみてくださいねー!

オープンキャンパスに行ってきました

こんにちは。日中30度を超える日も出てきて半袖の出番が出てきましたね。スタッフの山元です。
 
先日5月21日に担当の受験生の塾生と関西外国語大学のオープンキャンパスに行って参りました。
保護者と行くのはちょっと…というお年頃。じゃあ授業も兼ねて一緒行こっか!というノリで参加してきました。
 

 
洗練されて落ち着いた環境かつ語学学習に適した環境で、塾生自身「ここに行きたい!」と強く思うと同時に現在のレベルと求められるレベルとの差に「もっと勉強を頑張りたい!頑張ろう!」と思ったそうです。
やっぱりオープンキャンパスは目標が明確になったり思ってたのと違うと分かったりでいいですね。(こちらの塾生とは2回目のオープンキャンパスで前回は少し違うかも?という感じでした。)
 
帰りはカフェでフィードバックと今後の方針や対策などを少し話した後、色々尋ねられて私の前職のお話であるとか、おススメの服の購入場所、筋トレのやり方、お金の考え方など他愛もない話をして解散しました。
担当して1年ほどになりますが、本当に何気ないこういうちょっとした話が出来るようになったことに成長したなーってしみじみ思います。こういうことも大学入学後に必要ですから。
 
目標も定まったら後はそれに向けて勉強するだけ。後約8ヶ月ほど、一緒に頑張っていきましょー。

FM OH!851さんのスタジオ見学

遅くなりましたが、
4月22日(月)FM OH!851さんのスタジオ見学にお邪魔いたしました!
 


前回のFM802さんに続いて、ラジオ局第2弾の企画でした。
集合が19時00分と遅かったため参加を断念した塾生も多かったのですが、
塾生、卒塾生、スタッフと一緒に行くことができました。
 
メインは21時00分~生放送の「よしもとラジオ高校らじこー」のを見学。
http://www.fmosaka.net/_sites/16782405
 


それまでの間に、社員さんからラジオ局のお仕事の紹介や局内の見学をさせていただき、
番組中にはプロデューサーの方からもお話をうかがうこともできました。
 
時代の流れの中でラジオ局の立ち位置や変化など
大人のほうが楽しめる内容だったかもしれません。
「普段見れない場所に行けたり普段聞けないお話を聞くことが出来て
ラジオに興味を持ちました。」(塾生)
とか、
「FM大阪の見学は普段見ることのできない裏側を知れる貴重な体験でした。
ラジオをよく聞く私にとっては「あぁ!そうなってたのか!」と
納得する場面も多くあり本当に楽しかったです。」(卒塾生)
などの感想がありました!
 
つながりの中でいろんな社会を垣間見せていただける機会をいただき感謝です。
今回もとても良い経験をさせていただけました!(山口)

new-lookちゃんねる!

こんにちは。すっかり春になり、過ごしやすい季節になりましたね。春のあたたかさでお散歩がはかどっている、スタッフの安部です。

今回は、3月より始まったYoutubeの“new-lookちゃんねる”についてご紹介します。



new-lookちゃんねるは、高校中退者・不登校生・通信制高校生などに向け、進学したい人・就職を目指す人のどちらにも響くような内容をシェアしていきたい!という想いで作ったチャンネルです。
具体的には、いまは高卒認定試験についての情報を中心に、動画をアップしています。高卒認定試験ってそもそも何?というお話から、高卒認定試験を受けるならココをおさえておくといいよ!というコツのお話まで、幅広く動画にしています。

こちらの動画でもお話ししていますが、高校中退者や不登校生は周りにロールモデルとなる先輩が少なく、中退後の進路に関する情報が入ってきにくい、という事情があります。
そんな状況にあれば、この先どうなっていくんだろう、どうすればいいんだろう、と不安に思うのは当然です。そんな気持ちを、私たちの動画を見ることで少しでも軽くしてもらえたら嬉しいです。

学校にいけない・辞めた・行く意味が分からない・これからどういう選択肢があるのか分からないなどの気持ちを持っている方が、自分らしく生きられるきっかけとなる動画を作っていけたらと思っていますので、ぜひ一度ご覧ください!

ご視聴はこちらから
Youtube:new-lookちゃんねる
Twitterもやっています!
Twitter:new-lookちゃんねるTwitter

動画をご覧になって、高卒認定を受けてみたいと思われた方や、これからの選択肢について相談してみたいと思われた方は、こちらまでご連絡ください。

高卒認定試験の願書配布がはじまりました!

こんにちは。昼夜の寒暖差が大きい日が多いですが、お元気でお過ごしですか?毎朝なにを着ようか悩んでいる、スタッフの安部です。

さてTOB塾では、高卒認定試験の願書を配りはじめました!今回配布している願書は、今年8月の試験に申し込むためのものです。願書を受けとった塾生の状況や受験科目はさまざま。みんな自分のペースで、講師と一緒に試験までの準備を進めています。



ところで高卒認定試験って、どんなイメージをお持ちでしょうか?なんか難しそう、と思う方もいらっしゃると思います。私も以前は、高校3年間で習う内容すべてを勉強して受験しなければいけない試験だと思っていました。
でも実は、よく出る単元や出題形式があり、そのポイントをおさえていくことが出来れば合格が見えてくるんです。高卒認定試験って実はそんなに難しくないよ、というお話は、こちらのページや、こちらの動画でくわしくお話ししていますので、ぜひご覧ください。

2019年度第1回高卒認定試験の出願期間は、4/26(金)~5/15(水)です。まだ間に合いますので、興味のある方はトライしてみてはいかがでしょうか?
塾生以外への願書の配布やご相談対応もしておりますので、ご希望の方はぜひご連絡ください。
ご相談・お問い合わせはこちらまで

スタッフが増えました!

こんにちは。4月よりスタッフとして加入しました、安部です!
今回は私の自己紹介と、新人スタッフから見たTOB塾ってどんなところ?というお話をシェアできたらと思います。

〇安部ってどんな人?
出身は関東のはじっこ茨城県。
小中高は無難に勉強も部活もこなし、進路を深く考えずに大学進学。
しかし大学在学中に体調を崩し、大学を中退するという選択をしました。
その後の日々はなかなかに苦しかったですが、通信制大学に通いながら資格取得などをし、インターナショナルスクールに正社員就職しました。
その後、教育業界で働くにあたって自らの中退の話がタブーとなることに違和感をもっていたときに、TOB塾を見つけ、まさにここ!という気持ちで飛び込んでまいりました。

大学中退後、外に出ることが大きな気分転換になった経験から、いまでも休日は取り敢えず外に出てぶらぶらお散歩しています。
座右の銘は、三日坊主でもやらんよりはマシ!



〇初めて来た人から見るTOB塾って?
初日どっきどきでやってきた私を迎えたのは、ゆーったりしていて、それぞれ好きなことができそうな雰囲気でした。
塾生と講師、スタッフが会話できるスペースあり、ひとりで集中できる環境もあり、と、まさにひとりひとりの今の状態に合わせて動けるのがTOB塾なのかな、という印象です!

行ってみようかなーと悩んでいる方にも、こんなTOB塾の雰囲気を感じていただけるようなブログを書いていけたらな、と思っています。
これからどうぞ、よろしくおねがいします!

turning point 2019 終了!

こんにちわ。TOB塾スタッフの三上です。今日は3月23日(土)に開催された、年に一度の恒例イベント「ターニングポイント2019」のご報告をしたいとおもいます。



 
  今年のテーマは「ゲームとネット」!
不登校や高校中退を経験して大人になった人と、いままだ悩める状況にある当事者や保護者の人とで、色んな知識や思いをシェアしようという目的で毎年開催されているターニングポイント。
今年は「ゲームとネットで人生どうなる!?」と題し、ゲームやネットにハマりまくって大人になった人たちと、子どもがそうなりそうで悩んでいる保護者の人とで、ゲームやネットにハマる人生の是非を語り合いました。

 
  今年も多数の人にご来場いただきました!

 
今年度の来場者は、前年度と同じくらいで約60名ほど。たくさんのご来場ありがとうございました!
さくらインターネット株式会社さまのご厚意で、グランフロント大阪のオフィス内を使用させていただいたのですが、参加者からは「オシャレ!」と大好評。とても素敵な会場をお貸しくださって、本当にありがとうございました!
当事者や保護者はもちろん、一般のご参加もあり、色んな立場の方々に不登校や高校中退、ネットやゲーム依存という問題に対して関心を持ってもらえたのではないかと思います。

 
  ゲスト紹介
今回のターニングポイントでは「ゲームとネットの是非」を色んな目線から考えようと、色んな立場のゲストを集めました。
ネットやゲームばかりしている「ハマるヤツ」として3名、子どもにネットやゲームにハマりすぎてほしくない「切実な保護者」を3名、さらに収拾がつかなくなる事態を防ぐべく、司会1名と専門家のコメンテーター2名をまじえて討論を行いました。



 
 
  オープニングトーク


オープニングトークでは、一般社団法人new-look代表の山口真史より「不登校生や高校中退者が、自分らしい生き方を見つけるきっかけを作り、応援する」ことを目指しているnew-lookの活動のこと、またそうした活動のなかで日頃感じている今回のテーマ「ネットやゲーム」に関する思いなどを発信しました


  討論1「ゲームとネット」


子どものころからずっとゲームやネットにのめりこんでいる「ハマるヤツら」チームと、子どもがハマって生活が乱れている「切実な保護者」チームに分かれ、それぞれがネットやゲームに感じていること、それに関連して親に、子に対して思っていることをぶつけあいました。

●team「ハマるヤツら」の意見:
・三上
「19歳でゲームに飽きて死にかけ、無意識に実家に帰り焼きそばを食べていた。」
「いまは生きることが1番で、次がゲームと思う。けど止めれず、生活も大変。」
「小中学生の頃は抑圧され、親への期待を失い、財布からお金も抜いた。」
・QP
「ゲームやネットは自分にとって松葉杖。すべてを委ねるものではない。」
「何時間まで何時までというルールはゲームという行為に合っていない。」
「親が一緒に遊んでくれたらよかったのにと思う。理解や興味がない。」
・ケン
「ネットやゲームは人生そのもの。これがあるから働いてるようなもの。」
「今思えば勉強した方がいい。けど昔に戻ってもやっぱしないと思う。」
「居場所が欲しかった。ネットやゲームの中で生まれる居場所もある。」


●team「切実な保護者」の意見:
・あなぐま
「趣味のレベルじゃなく、依存となるともう手がつけられなくなる。」
「どうしても止めさせたく色々試した。一定時間でロックかけるなど。」
「子どもが一度将棋に誘ってきたがしなかった。一緒にやればよかった。」
・ゆう
「食べる、寝るなど基本的な生活行為も忘れるまでハマってはだめ。」
「子どもは小言が嫌なのか、イヤホンして画面ばかり見ていた。」
「食事のときとか、普通にコミュニケーションをしてほしかった。」
・小枝
「ネットやゲームは率直に言って役に立たず、時間の無駄と思っていた。」
「宿題などちゃんとやればこっちも文句はない。でも約束も守らない。」
「約束守るなど、親が出来てることは子どもにも求めていたと思う。」
 
この討論では、親子それぞれのネットやゲームに対する「ハマる像」のズレや、自分から進んでハマっている人と、ハマっているうちに自分の意志でやったり止めたりがコントロールできなくなっている人とのズレ、といったものも見えてきました。
やがて話は「依存症」「主体性のないハマり方」という状況に対して、どうすれば生活がよりよく変わっていくのかという難問に突入していきます。
 
 
  討論2「生きるために」


依存症とはなんなのか、どうして「ハマるヤツら」の面々は紆余曲折ありながらもいまだにネットやゲームを続けながら生きていけているのか。
親(社会)が求めている「生きる」のスタンダードと本人の考え方や状態との間にどれほどのギャップがあるのか。
普段そこまで意識して突き詰めないポイントについて、両チームで意見を出し合いながら考えてみました。

●team「ハマるヤツら」の意見:
・三上
「自分たちはネットやゲームに依存してる。けど病的じゃない。」
「家を出て行ったのは、実家の居心地が悪かったから。」
「本人が納得のいく生き方ができればいいんじゃないか。」
・QP
「自分の親はネット就活に対し無駄と怒るような人だった。」
「実家で一方的にニート扱いされ続けて嫌になって家を出た。」
「自分が人の親になってみると確かにネットの出会いは怖い。」
・ケン
「彼女との同棲生活のためにというモチベーションはある。」
「彼女ともネットで出会った。ネットでもつながりはできる。」
「生きる目的がなくなると、やる気起きないんじゃないか。」

●team「切実な保護者」の意見:
・あなぐま
「ネットやゲームでの出会いや、つながりには否定的だった。」
「自分で稼いで自分で食べるくらいはしてほしい。」
「保険も税金も自分で払って、ちゃんと生きていってほしい。」
・ゆう
「ネットやゲームばかりでなく、外の世界を知ってほしい。」
「自分が好きなことを楽しめる人生を過ごしてほしいとは思う。」
「まだ職業につながるなら、そればっかりをしててもいい。」
・小枝
「同じ趣味の仲間もいいと思うけど、広い世界を見てほしい。」
「ネットで知識をつけると、口先だけが達者になっていく。」
「自分の体験から得たもので、社会に貢献して生きてほしい。」
 
この討論では、親子の人生観、ネット観、ゲーム観の違いや、働いたり家を出たりする機会の個人差が可視化されていきました。また、それは同時にどう環境を変化していけばいいのか、どんな人がどう関わればいいのか、そういった解決策にも個人差が生まれるということでもあります。
本人にとっての生き方と、親や社会が求める生き方とのギャップ、また依存症という意志ではコントロールできない心身の状態、これら本人の努力だけではどうにもならない問題を解決していくためにはなにが必要なのでしょうか。
 
 
  特別コメンテーターの総括


討論の締めくくりとして、最後は専門家である2名のコメンテーターに内容を総括してもらいました。コメンテーターは以下のように言及しています。
 
●石島洋輔(精神科医)より
 
今まで依存する人、引きこもる人、親子の関わりに悩む人、色んな人を見てきて思うに、親が子どもに向かって一方的になにか言いつけることも、子どもが楽なほう楽なほうへと流されていくことも、これは人間にとって当たり前のこと。
長い人生、誰もが失敗したり、逃げたり、望まない苦労をすることがあるけれど、失敗して受け止めてくれる誰かがいたり、場所があることが一番大切なのではないかと思います。
例えば(三上が)「飢えて死にかけたけど、気づいたら無意識に実家に帰って焼きそばを食べていた」という話。冷蔵庫に冷凍焼きそばがある、そんな家をずっと維持している人がいる。これこそ親以外の誰にもできないことであって、これを親の愛情と言わずしてなんと言えるか。
 
また、医療的な観点から言えば、本人も「こんなことをずっとしてちゃいけない」という思いがあり、それをコントロールできず身体が勝手にやり続けてしまう状態、そして替えが効かないものに芯から漬かっている状態、そうした状態が「依存症」であると言える。
いまや「ハマる大人」チームの面々のハマり方には「自分は好きでやってるんだ」という主体性があり、罪悪感に囚われてもいない。それはたとえネットやゲームにハマっている(依存している)としても、医療的には「依存症である」とは言えない。
 
けれど「ハマる大人」チームの人生にも、子どものころから今まで沢山の分岐点があり、健康なハマり方ではない時期もあったと思う。紆余曲折あって「いま生きていけてる」のであり、昨今のネットやゲームの嗜好性の高さ、身近さから言えば、ほんの少しのきっかけで「依存症」に陥ったとしてもおかしくはない。
誰もがネットやゲームに主体的にハマることができれば、それもひとつの生き方だと思うが、依存症という望まない生き方につながる落とし穴、罠も、いまの時代の暮らしのなかには沢山あるということに気をつけて、生きていってほしいと思います。
 


●森田泰暢(経済学博士)より
 
ゲーム研究者のイェスパーによれば、人々がゲームというものをイメージするとき、そこには「ゲームとプレイヤーという視点」「プレイヤーと周囲の人という視点」といった視点の違いが存在するという。
それに倣えば、今回の討論における「ハマるヤツら」は、ゲームとプレイヤー(子ども)との関係性を基準にして、「切実な保護者」は、プレイヤー(子ども)と周囲の人(親や社会)との関係性を基準にして、ネットやゲームの功罪を見つめていたように感じる。
そうしたそもそもの視点の違いが、ひいてはネットやゲームにもつイメージの違い、ハマることに対する是非の違い、話の前提や論点のズレに現れているような気がした。
 
自身が勤める福岡大学がある福岡市では、e-Sportsを推進しており、ゲーム関係者の出入りが盛んなので、自身もメーカーの人と話す機会が沢山ある。ネットやゲームはいまや大きな市場をもつ商品で、メーカーも競合商品に負けないよう「より人を魅了し釘付けにできるゲーム」を目指し商品開発を行っているのが実情。
このような競争によって進化したコンテンツというものは、そのユーザーが大人か子どもかに関係なく、人間である以上はハマってしまって当然というレベルの代物であり、時間がありあまる小さな子どもは、なおのことハマりやすいと言える。
 
そこにきて親や社会は、人とコミュニケーションをとろうとしない、約束を守らないといった本人の生活態度や、それによって陥った悪い状況に対して「自業自得だ」「ネットやゲームがそもそも悪」として話を進めてしまいがち。
医療的な視点から「依存症」の話が挙がったが、本人たちも全てを望んでそうなったのではない。一方的に責任を問うのもかわいそうな話と思う。色んな目線から問題の本質を見たうえで、社会みんなで考えて環境をよくしていくべきなのだと思う。
 
 
  アフタートーク


討論会が終わったあとは、ゲストや参加者同士で自由に話ができるアフタートークへ。ネットやゲームのこと、家族と生活のこと、それぞれの知識や経験をシェアしたり、一緒にこうした問題について話し合い、解決策を考える貴重な時間となりました。
 
 
  参加者の方々の考えや思い


今回はアンケートやアフタートークを通じ、参加者の方がイベントへ参加する前にもっていた「ネットやゲーム」の印象や、イベントを体験してみてから思ったことなどを聞いてみることができました。

イベントへ参加する前にもっていた印象については、
 
「趣味程度ならいいけれど、依存はよくない」
「生活を壊すし、人を撃つなど過激な表現も」
 
というネガティブなものと
 
「楽しいし、人と遊んだりしてつながれる」
「おもしろく、便利で、なくてはならない」
 
というポジティブなもので綺麗に二分されていました。
ネガティブの多くは保護者の方で、ポジティブの多くは本人の傾向があります。
 
イベントを体験してみてから思ったことについては
 
「依存症で出口が見えず悩む人は自分1人じゃないと思えた」
「今まで否定していたけど、子どもの気持ちを想像できた」
「ネットやゲームに人を依存させて収益を得るメーカーは悪」
「趣味と依存は線引きが難しいけど、注意する意識が必要」
「ネットやゲームが絶対的にダメなものではないと解った」
「考え方次第で変わる状況もあるのかもしれないと思った」
「依存症に陥った人へのアプローチのむずかしさを感じた」
「自分がハマっても意外となんとかなりそうな気がしてきた」
 
など、さまざまなことを感じたり考えていただけたようです。ネットやゲームの是非については賛否両論別れるところでありますが、それでも考え方が少しだけ変化した、新しい発見があった、といった声を沢山いただくことができ、イベントを実施してよかったと感じました。
 
 
  イベントを終了して…


全体的には好評で終えることができた今回のターニングポイントですが、討論のテーマに対して時間が足りなかった点、司会を中継して進行することで両チームが組み合う状況が生まれにくかったことなど、内容の反省点もあったと思います。

またゲストたちの視点や考え方のギャップを可視化することに重きをおいたため、実際深刻な依存症に陥ったときの具体的対処や、専門的知識についても、そこまでじっくり触れることができなかったため、正解がなく腑に落ちない感覚を持たれた方も居たのではないかと思います。
しかしコメンテーターのまとめにもあったように

・世の中にはさまざまな立場の人があり、ハマる人、保護者、ネットやゲームを供給するメーカー、それぞれの思惑や実態があるということ。
・何か失敗したり落ち込むことがあっても、ドン底から持ち直すための救いとなれる人や場所が必要であること。
・個人だけではどうこうできない問題について、社会みんなが一緒になって考えることが求められること。
 
こうしたことは確かな真理であるように思われました。ネットやゲームや依存に関する相談も依然多いため、また機会があれば、こうしたイベントなどの形でも、有用な知識を知ったり、考えを整理して広げることのできる場を作っていければと思います。
 
それでは、会場をお貸しくださったさくらネットインターネット株式会社さま、登壇したゲストの方々、運営を手伝ってくれたスタッフの皆さま、イベントに来てくださった参加者の方々、すべての方へ。「turning point 2019 - ゲームとネットで人生どうなる!?」の開催にご協力、ご参加いただき、まことにありがとうございました!

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